財産債務調書制度の改正 所得基準に加えて資産基準を導入

Q 私が提出する所得税の確定申告書には、「財産及び債務の明細書」を添付しています。この明細書が平成27年分から変わると聞きました。その内容について教えてください。

 

A 「財産及び債務の明細書」は、提出対象者を絞った上で、より詳細な内容を記載する「財産債務調書」へと生まれ変わりました。


改正の主な内容

1.対象者が“資産家”へと絞られましたこれまでの条件に加え、保有財産額の要件が追加されました。改正後における提出対象者は下のフローチャートをご参照ください。

 

2.より詳細な記載が必要になりましたこれまでよりも詳細な財産債務の記載が必要となります(下改正後イメージ参照)。

 

3.罰則規定が設けられました財産債務調書は、提出しなかっただけでの罰則はありませんが、記載すべき財産等に関して申告もれが生じた場合には、ペナルティとしての加算税が5%加重されます。期限を過ぎた後の提出でも一定の場合は加重の対象となりませんが、提出しなかったことによるリスクを理解しておく必要はあるでしょう。

 

また、財産債務調書自体に質問検査権が認められていますので、税務署(国税局)は必要に応じて質問・検査・提示要求・留置をすることができます。そのため、税務署からの質問に答えない、検査を拒否または妨害するなどの行為や、税務署からの提示要求に対して正当な理由のない拒否をする等については、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処される罰則規定が設けられています(国外送金等調書法9三・四)。この質問検査権に関してもご注意ください。なお、富裕層に向けた改正として、平成26年度税制改正により給与所得控除の上限額引下げがなされました。これにより、平成28年分は給与の年収が1,200万円を超える場合の給与所得控除額は230万円(上限額)と、課税が強化されています。あわせてご確認ください。

 

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